乳酸発酵の不思議、lacto plum ラクト・プラム、すももの塩漬け


サワードウ・ブレッドは、乳酸菌や酵母菌が、小麦粉から生成される糖を分解する過程で発生する二酸化炭素利用して、生地を膨らませる。だから、サワードウ・ブレッドって乳酸発酵の一種で、少し酸味のある、独特の風味になるんだけど、でも、じゃぁ発酵って何なのよと。菌が糖を分解するって言っても、それは目に見えるわけではなくて、その現象を1〜10まできっちりと把握するのには、なかなかの想像力が必要になってくる。腐るとはいったい何が違うんだろう。発酵についてもっと知りたい。発酵をもっと上手く料理に取り入れる事ができたら、その幅はもっと広がるはず。

先日、「The Noma Guide To Fermentation (Foundations Of Flavor) 」という本を買った。デンマークのコペンハーゲンにある世界一のレストランと言われる、Noma が監修している発酵のレシピブック。ここで、一番始めに出てくる、lacto plum というのを作ってみた。すももを塩漬けにして乳酸発酵させるというもの。果物の砂糖漬けというのならイメージしやすいけど、塩漬け!とは一体どんな感じになるのか興味津々でトライしてみた。イメージするに、ザワークラウトも、塩揉みしてキャベツ自身から水分を出して、そこで乳酸発酵が起こるので、それと同じ原理だろうと。

ざっと、レシピを見たところ基本的には、つける野菜や果物の2%の塩で漬ければ OKだと思います。

材料:

  • すもも  10個 (850g)
  • 塩 17g (種を取った後のすももの重量の2%)
  • 保存瓶
  • ジップロック

1. すももの筋に対して直角にナイフで種に沿ってぐるりと切れ目を入れる。そっと持って上下で軽く捻るようにして実を割る。

2. 片方に残ったタネの周りに沿って、軽くナイフを入れてから捻ってタネを取る。

3. 4等分して分量の塩をまぶす。

4. 煮沸消毒した保存容器に3. の塩をまぶしたすももを入れて、重石をかける。

*保存容器にジップロックの袋を入れてその袋に水を注いでやると良い重石になる。

5. 数時間で、すももから水が出て、実がすっかり水に浸かれば、数日そのまま室温で保存する。夏だと2~3日で乳酸発酵が始まり酸っぱくなる。

6. 今回は4日目にかなり良い感じの酸っぱさになったので、ザルでこして、液体と実に分けました。

液体の方は、赤色でとても綺麗な色です。味は梅酢にとても良く似ています。フルーティな梅酢って感じです。実の方はしばらく天日に干して乾かしました。味はこちらも梅干しに近い感じがします。お酢の代わりにこのすもも酢を使って、サラダのドレッシングにしたり、酢の物を作っても美味しいです。


ラクト・プラムを使ったドレッシングを紹介しています。

南瓜と夏野菜、無花果のサラダ ラクトプラムドレッシング

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