サワードウブレッド レシピの研究。


そもそも、僕がサワードウブレッドを焼き始めたのは、イギリスのバーミンガムに住む友人から、小麦粉と水だけで焼けるパンがあると、たまたまサワードウブレッドの事を聞いたからです。それから、YouTubeやネットでレシピを探して、酵母を起こし、パンを焼くようになりました。

ただ、日本ではサワードウブレッドを売っている店はほとんどありませんし、本を探しても日本ではサワードウブレッド の事が書かれたものはほとんど見つかりません。結局自分で少しずつ、試行錯誤して失敗をしながら経験を積んでいくより他ありません。

今日は、一冊サワードウブレッド のレシピブックを紹介したいと思います。そのタイトルも「SOURDOUGH」。ノルウェーに住む、Casper Andreと、Martin Ivarと言う二人の若いホームベイカーがまとめたレシピブックです。5年ほど前から、インスタグラム上でアップしていたサワードウブレッド が人気となりレシピブックが発売されたようです。

今日は、このとても美しいレシピブックの中から、ライ麦パンを選んで焼いてみました。いつも、焼いている方法とは、かなり違う部分がありました。始めの元種づくりの部分。そして、最終発酵時に冷蔵庫に入れて、低温発酵をさせています。生地も水分量がいつもより大分多いです。それにともなって、焼く時間もいつもより10分程度長いです。

このレシピブックで紹介されているサワードウブレッドのレシピの特徴としては、いつも僕がやっている、パン生地とサワードウスターターをいきなり混ぜるという方法はとられていません。まず、少量のスターターに粉と水を混ぜて発酵させておいて、それを元種としてパン生地に混ぜています。

【ステップ 1】 – 元種の準備

材料(元種用):

1. 前日の夜にサワードウスターターを冷蔵庫から出して、表面部分から1/3~半分程度を捨てて、ライ麦粉、全粒粉、水を足してよく混ぜて、キッチンに置いておきます。

2. 1からスターター20gを計り、ボールへ入れます。そこに分量の強力粉、ライ麦粉、水を入れてよく混ぜます。

3. ボールに蓋を軽くして、2~3時間室温で放置します。膨らんだら、これが元種となります。

 


【ステップ 2】 – パン生地の生成

材料(パン生地用):

1. ステップ1で出来た元種50gを水200ccに溶きます。そこに強力粉200gとライ麦粉50gを入れて混ぜます。混ぜる時は、混ぜる時は、スクレーパーなどを使って、ボールの底から粉と水を返すというようなイメージでざっくりと混ぜ合わせてください。

2. 全体がひとまとまりになったらボールにラップを軽くかけて、30分~1時間室温で放置します。こねずに、時間を置く事で、粉からグルテンを引き出します。(オートリーズ)

3. 2の生地の上に、塩5g を満遍なく散らします。ひとまとまりになっている生地を、人差し指と親指で、小さな固まりに分けていくような感じで、生地に塩を混ぜ込みます。オートリーズで形成されたグルテンを一度断ち切る事で、再度より強く複雑なグルテンのネットワークが形成されます。生地をボールの真ん中に寄せて、30分程度休ませます。

4. 30分に1回の間隔で、計3回ストレッチ&フォールドを行います。ストレッチ&フォールドのやり方はこちらの動画を参考にしてください。→基本のサワードウブレッド ストレッチ&フォールドのやり方。

5. スクレーパーを使いながら、生地を優しくボールから粉をひいた台の上に移します。軽く四角く薄く伸ばし、上下左右で計4回ほど折り畳み軽く成形をして、15分ほど生地を休ませます。

6. 最後に4回ほど伸ばして折り畳むという作業を繰り返し、生地の表面を張らせ、形を楕円状に整えます。生地の表面に粉を振って、布をひいたバネトンバスケットに入れます。(粉を振った生地の表面がバスケットの底に来るようにひっくり返します。)生地の成形の仕方はこちらの動画を参考にしてください。→基本のサワードウブレッド 生地の成形の仕方。

7. 2時間程度おくと、生地は2~3倍程度に膨らんでいると思います。膨らんだら、生地をバスケットごと冷蔵庫に入れます。半日程度、冷蔵庫で生地を休ませます。低温で長時間発酵させる事で、ゆっくりと発酵が進み、香りが増し、焼き上がりが、より香ばしくなります。

 



【ステップ 3】 – パンを焼く

用意するもの:

1. バスケットを冷蔵庫から出し、室温に戻しておく間に、ダッチオーブンをオーブンに入れ250℃で予熱する。

2. 予熱が完了したら、生地をバスケットから取り出し、クッキングシートの上におく。

3. カミソリでクープを入れる。

4. ダッチオーブンを取り出し、クッキングシートごとダッチオーブンに入れ、蓋を閉めて240℃で20分焼く。

5. ダッチオーブンの蓋を開けて、230℃で20分焼く。

焼いた感想としては、やっぱりゴールデンヨット がサワードウには合わない!!長時間発酵させる事で、生地がダレてしまって、上手くクープが割れません。味はとても美味しいんですけどね。

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